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1.入所型：老人ホーム

老人ホームは要介護認定を受けた自立生活の困難な高齢者が入所する施設のことで、「入所型」に分類されます。

 

老人ホームにはさまざまな種類があり、介護者として就業する際の条件や求められるスキルが異なるため、施設の特徴を理解した上で勤め先を選ぶ必要があります。ここでは代表的な5種類の施設についてご紹介します。

1-1.特別養護老人ホーム

介護保険によるサービスを提供するために都道府県知事の指定を受け、社会福祉法人や地方自治体で運営される公的施設。65歳以上で要介護3以上の要介護認定を受けていることが入居条件となり、自宅での対応が困難な方を対象にしています。

食事や入浴、排せつなどの介助のほか、機能訓練や健康管理などを行います。

 

1-2.介護老人保健施設

入居条件は65歳以上で要介護1～5のいずれかの要介護認定を受けている方が対象ですが、リハビリをメインにとらえ在宅での生活復帰を目的としています。

介護職員や看護師による食事や入浴など一般的な介助のほか、理学療法士や作業療法士などによるリハビリも行われています。

 

1-3.グループホーム

65歳以上で要支援2または要介護2以上の認知症患者を対象とした施設です。少人数で共同生活を送る点に特徴があり、アットホームな雰囲気の中で介護や支援を行います。

 

1-4.有料老人ホーム

「健康型」「住宅型」「介護付」の3タイプに分類されますが、介護職員が活躍するのは「介護付」タイプになります。入所者の要介護状態はさまざまで、重度な入所者については身体介護がメインとなり、軽度な入所者については外出時の同行やレクレーション活動のサポートを行います。

 

1-5.サービス付き高齢者向け住宅

比較的軽度な要介護状態にある方を対象とした賃貸住宅で、居住スペースがバリアフリー構造になっています。基本的には介護職員は食事提供や日常的な生活支援、安否確認だけを行います。

 

2.通所型：デイサービス

デイサービスなどの通所型施設では、 高齢者を自宅から介護施設へ送迎し、介護サービスを日帰りで提供します。

 

主に食事や入浴、日常の生活機能向上を目指した動作訓練などを行うことによって、ご家族の介護負担を軽減することを目的にしています。また、レクレーションやリハビリを行うことが多いことから、他の利用者との交流で脳に刺激を与えるなど、認知症の進行を抑えるといった効果も期待されています。

 

デイサービスにもさまざまな形態があり、一戸建ての自宅を改造してサービスを提供する「民家型デイサービス」や、利用者がそのまま宿泊できる「お泊まり型デイサービス」などがあります。

3.訪問型：訪問介護

訪問型の介護施設では、高齢者の自宅を訪問して「生活援助」「身体介護」に関連した各種サービスを提供します。

 

自宅訪問にあたっては、居宅介護支援事業所でケアマネジャーが介護保険を利用する高齢者の身体状況を事前に確認しながら、居宅サービス計画（ケアプラン）を作成。このケアプランに沿って、ホームヘルパーと呼ばれる専門の訪問介護員が利用者宅を訪問して介護サービスを提供します。

 

ホームヘルパーの仕事内容は担当する高齢者の身体状況によって異なります。重度介護者の場合は、排せつ介助や清拭などを行う場合があります。一方、比較的元気な方であれば通院や買い物の付き添い、掃除、洗濯、料理などのお世話が中心になります。

おわりに

介護に関わる仕事は、施設の種類やサービスを受ける利用者の身体状況によって、仕事内容や勤務形態が異なります。就職を検討する場合は、各施設の特徴を充分理解することが必要です。しっかりリサーチし、ご自身の理想に合った職場を探しましょう。