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    介護の寝返り介助と起き上がり介助の方法!重要性や注意点も解説

    仕事を知る 2024/04/15

    介護では、「寝返り介助」「起き上がり介助」がとても重要です。介護における基本的な介助ではありますが、正しい方法で行わないと利用者の方にけがを負わせてしまう恐れがあるため、具体的な方法やコツを知っておきたい方は多いのではないでしょうか。

    そこで当記事では、介護の寝返り介助と起き上がり介助の方法についてご紹介します。また、2つの介助の重要性や注意点も解説いたします。

    介護における寝返り介助の重要性とは

    寝返り介助の目的は、利用者の方が褥瘡(床ずれ)を発症するのを防ぐことです。私たちは寝ている間に無意識に寝返りを行い、血行を良くしています。また、体重が身体の一部に集中するのを防ぎ、皮膚への圧力を分散させているのです。

    加齢や病気のために自分で寝返りができない人は、骨の突起部分に体重がかかってしまいます。その結果、血流不良となり、皮膚に赤みや水ぶくれの症状が出てくるのです。症状が進行すると、皮膚が壊死して筋肉や骨にまで達することもあります。介護職が寝返り介助を行うことは、利用者の方の健康を守る大切な役割といえるのです。

    寝返り介助の具体的な方法について

    ここでは、寝返り介助の方法について解説いたします。

    1. 寝返りする方向に介助者が立つ。
    2. 寝返りする方へ枕を少し寄せる。こうすることで、利用者の方の頭が枕から落ちるのを防げます。
    3. 利用者の方の両手を胸の辺りで組んでもらう。膝を立ててもらい、身体をコンパクトにする。
    4. 声掛けをして、顔を介助者の方へ向けてもらう。肩と腰の辺りを持って手前に引くように介助する。

    寝返り介助を行うときの注意点3

    ここでは、寝返り介助を行う際の注意点を3つご紹介します。具体的には、

    1. 介助する前に声掛けをする
    2. 日常から皮膚の状態を確認する
    3. 利用者の方の身体をねじらない

    それでは順番に解説いたします。

    介助する前に声掛けする

    介助を始める前に、まずは利用者の方に声をかけましょう。声掛けせずに突然介助を始めると、利用者の方を驚かせてしまうからです。「これから身体を動かしますね」などと声掛けをすることで利用者の方に安心感を与え、協力動作も期待できます

    注意したいのは、認知症の方など判断力が低下している利用者の方を介助するときです。相手の了承なしに身体に触ると、介護拒否や利用者の方による暴力を引き起こしてしまう恐れもあります。

    日常から皮膚の状態を確認する

    入浴時や衣服を着替えるときなど、日常から利用者の方の皮膚状態を注意深く観察しましょう。特に、褥瘡リスクが高い部位(頭の後ろ、背中、踵)などは必ずチェックします。これらの部位は、骨が突出しているため摩擦を受けやすく褥瘡になりやすいです。皮膚に赤みや水ぶくれがあれば、看護師などの医療職へ報告するなど適切に対応しましょう。

    皮膚が乾燥していると、さまざまな皮膚トラブルを引き起こす原因になります。必要に応じてスキンケアも行いましょう。

    利用者の身体をねじらない

    寝返り介助は、肩と腰の辺りを持って行うことを前章でお伝えしました。その際には、上半身と下半身を同時に持って介助することを意識しましょう。上半身や下半身だけ動かすと、ねじれてしまい痛みを感じてしまいます

    多少のねじれは仕方ありませんが、大きくねじれることがないように注意しましょう。

    起き上がり介助の重要性について

    起き上がり介助とは、その名の通り、利用者の方にベッドから起きてもらうための介助です。ベッドで過ごす時間が長い利用者の方は、廃用症候群になるリスクが高くなります。廃用症候群とは、病気やけがのせいで身体を動かせず、筋力などが低下する症状のことです。関節の拘縮やうつ状態を引き起こすこともあります。

    廃用症候群は過度な安静によって引き起こされるため、ベッドから起きることが重要です。起き上がり介助を行うことで、廃用症候群を防ぐ効果が期待できます。

    起き上がり介助の具体的な方法について

    ここでは、起き上がり介助の方法について解説いたします。

    1. 利用者の方に横向き(側臥位)になってもらう
    2. このときに、なるべく端に寄ってもらう
    3. 利用者の方の両足をベッドから下ろす
    4. 足を下ろしながら弧を描くように上半身を起こす(頭の下あたりを手で支える)
    5. しっかり座位がとれているか確認する

    ポイントは利用者の方の足をベッドから下ろし、下半身の重みを利用することです。そのときに、上半身も同時に抱えて起こします。この際、利用者の方の身体を丸めるようにして介助者の方へ寄せると、より楽に介助を行えます。

    起き上がり介助を行うときの注意点3

    ここでは、起き上がり介助を行うときの注意点を3つご紹介します。具体的には、

    1. 動作前に声掛けする
    2. 身体を密着させる
    3. 安全な環境を整える

    それでは、順番に解説いたします。

    動作前に声掛けする

    寝返り介助を行うときと同様に、まずは動作前に声掛けすることが重要です。利用者の方にこれから行う動作を説明することで、相手に安心感を与えられます。起き上がり介助は、寝ている人を起こす動作です。本人が理解していなければ驚かせてしまうだけでなく、立ちくらみやめまいを引き起こしてしまうかもしれません。

    声掛けすることが、協力動作を促すことにもつながります必要以上に介助してしまうと、利用者の方の筋力低下を招いてしまいます。「膝を立てる」「足を下ろす」など、動作の一部だけでも構いません。動作前には、必ず声掛けを行いましょう。

    身体を密着させる

    介助の際には、身体を密着させることも重要です。身体を密着させることで、介助者は利用者の方の重心を適切にコントロールできます。また、介助者の腰などへの負担も軽減することができます。

    身体を密着させることで安定感が生まれるため、利用者の方に安心感を与えます。利用者の方の動きに合わせて、安全に介助を行いましょう

    安全な環境を整える

    介助を行う前に、周囲の環境を確認することも重要です。いくら安全に介助を行っても、環境が適していなければ、事故を引き起こしてしまう危険があります。

    以下に当てはまる点がないか確認しましょう。

    • 床が滑りやすい材質でないか
    • 電気コードやカーペットで足をとられないか
    • スリッパやサンダルなどの履物は合っているか
    • 照明は適切かどうか(暗すぎないか)

    施設内では環境が整っていることが多いですが、訪問介護など利用者の方の自宅で介助を行うこともあります。十分に環境を確認することが重要です。また、緊急時に備えて、すぐに対応できるように意識しておくことも大切です。

    もしも介助で転倒してしまったら

    どんなに気をつけて介助していても、ベッドから転落してしまったり、歩行直後に転倒してしまったりすることも考えられます。ここでは、万一転倒してしまった場合の対応方法について解説いたします。

    1. 意識を確認する:まずは利用者の方の名前を呼び、意識があるか確認します。無理に身体を起こすと、症状を悪化させる恐れがあるため注意しましょう。もし意識がない場合には、早急に医療職へつなぎます。
    2. バイタルチェックをする:転倒後は、血圧が高くなる傾向にあります。
    3. 外傷がないか確認する:特に頭部を打っていないかを確認します。脳内出血を発症する危険性もあるからです。また骨折や出血がないかも確認します。
    4. 応援を要請する:近くにいるスタッフに応援を要請します。できれば看護師などの医療職に再度状態を確認してもらいましょう。必要に応じて救急要請を行います。
    5. 状況を整理して報告・再発防止策を検討する:利用者の方への対応が落ち着いたら、事故報告書を記入します。事故報告書は、スタッフを責めるためのものではありません。同じ事故を繰り返さないためのものです。再発を防止するために、どうすればよいかを提案しましょう。

    まとめ:介助方法を身につけて安全にケアを提供しよう!

    今回は、寝返り介助と起き上がり介助について解説いたしました。正しい介助方法で行うことで、利用者の方と自分自身の負担を軽減することが可能です。

    寝返り介助を怠ると、褥瘡を引き起こす恐れがあります。悪化すると皮膚が壊死して、筋肉や骨にまで達することもあります。日常から皮膚状態を観察することが重要です。

    また、介助を行う際には、必ず声掛けを行いましょう。これから行う動作について伝えることで相手に安心感を与え、協力動作も期待できます。

    しかし、どんなに注意して介助を行っても、時には転倒してしまうこともあるかもしれません。その際は、落ち着いて利用者の方の状態を確認し、適切に対応することが重要です。再発防止のために介助方法を見つめ直し、報告書を作成しましょう。

    この記事を参考に、介助方法を理解していただければ幸いです。

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