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    「介護におけるレクリエーションの意味とは?おすすめのレクネタもいくつか紹介」

    仕事を知る コラム 2019/11/28

    介護現場でレクリエーションはとても大切な仕事であり、楽しみにしている利用者様も多いです。また介護者側としては、レクリエーションを行うことにより、身体や頭を使うことで身体機能や脳の活性化を図る目的があります。本記事では、レクリエーションを行う理由や、目的に応じたレクリエーションをいくつか紹介します。また注意点や楽しんでもらうためのポイントも併せて解説していきます。

    レクリエーションを行う理由と効果

    苦手な職員にとっては負担が大きい業務ですが、レクリエーションは利用者様に楽しんでもらう以外に以下の目的や効果があります。

    脳機能や身体機能を活性化させる

    日常生活の中で何かを考える、身体を力いっぱい動かすことが少ない中、レクリエーションを行うことにより、考えるきっかけ、身体を動かすことにつながることが多々あります。

     

    たとえば、「しりとり」では、一生懸命次の言葉を考えます。また風船バレーやボーリングなど身体を動かすレクリエーションでは手を伸ばす、立ち上がるなど普段の動き以上に動こうとします。したがってレクリエーションを行うことにより自然に頭や身体を使います。よってレクリエーションには、脳機能や身体機能を活性化させる効果があるのです。

    コミュケーションのきっかけ

    毎日単調な暮らしをしていると他者と話をする機会が減ってしまいがちです。集団でレクリエーションを行うことにより次に何をやるか話し合うなど自然な形で周りの人と会話が広がります。他者との交流が減っている中、レクリエーションをコミュニケーションのきっかけにしていくことで認知症予防につながります。

     

    また認知症の人が楽しめるレクリエーションとして回想法があります。回想法は昔のものや映像、遊びなどを通じてよき時代を思い出すことです。普段、言葉数の少ない利用者様が回想法を取り入れることで会話のきっかけになる、認知症の利用者様が自分の役割を思い出す効果があるなどといわれています。

    QOL(生活の質)とADL(日常生活動作)の向上

    QOLは、利用者様の生きがいや満足度を表しています。日常生活の中で、身体を動かす、大きな声を出す、笑うなど歳を重ねると自然と機会が少なくなります。

    加齢や疾病に伴って自分1人ではできない人もいるでしょう。

     

    そのような環境の中でもレクリエーションを行うことで脳や身体機能が活性化され、他者との会話のきっかけとなり、生きがいにつながる、または日常動作が自分でできるようになるなど意識の向上に効果があるといわれています。

    目的別のレクリエーション

    身体全体、頭を使ったもの、誰かと一緒に行うなどさまざまなレクリエーションがあげられます。

    身体全体を使ったレクリエーション

    文字通り、身体を動かすレクリエーションです。介護施設では風船バレーや風船落とし、風船割りなど風船を使うことが多いです。風船を使ったレクリエーションは、比較的費用をかけずに準備でき、当たってもケガをすることがない、軽くて利用者様の負担にならないなど取り入れやすいでしょう。その他、体操、ジャンケンゲームやボーリング、輪投げなどが取り入れられています。

     

    体操は定番のラジオ体操のほか、なじみのある曲に合わせて体操する、タオルやボールを使った体操なども人気です。

    ジャンケンゲームは単に手のみを使うのではなく、たとえば「グー」は身体を丸める、「パー」は両手を大きくあげる、「チョキ」は手を前に出すというルールを決め、身体全体を使って行うなど身体を使って楽しめるように工夫を凝らしています。

     

    ボーリングや輪投げは、備品として用意している施設もあれば、ペットボトルに色水を入れたりしてペットボトルをボーリングのピンや輪投げ台に見立てて即席で作るなどいろいろです。レクリエーションは利用者様だけでなく、介護者側も楽しまなければ本当の楽しさは得られません。備品がなくても、身の回りにあるものでお互いに楽しめるものを企画しましょう。

    頭を使ったレクリエーション

    わかりやすいものとして、クイズ、しりとり、かるた、坊主めくり、言葉遊び、伝言ゲームなどがあげられます。

    レクリエーションは進行役の力量が問われます。いかに楽しくレクリエーションの時間を過ごしてもらえるかは進行役にかかっています。

    クイズを行う場合、単になぞなぞをやるだけでは楽しいとは言えません。たとえば、ジェスチャーでクイズを利用者様にわかりやすく伝える、誰でも気軽に参加できるように○×で答えられるクイズにするなど配慮が必要です。

     

    しりとりは、「食べ物」や「動物」などお題を決めて行うと、わかりやすい上に脳も刺激され、盛り上がります。

    言葉遊びは、言葉の穴埋めクイズや八百屋で売っているもの、自宅にあるものなど何でもよいので考えて答えを出すものがみんな真剣に取り組むことができ、大勢で楽しむことができます。

     

    伝言ゲームは3〜5人ぐらいで最初の伝言を次の人につないでいくゲームです。耳が遠い人もいるため、最初の伝言が上手に最後まで回るチームとまったく別の言葉に変わってしまうチームなどいろいろあり、盛り上がります。

    交流することにより楽しむ

    クラブ活動、子どもたちとの交流、動物セラピーなどがあげられます。

    クラブ活動

    クラブ活動は、利用者様の希望に合わせて、カラオケ、詩吟、歌の会、陶芸、生け花、手芸など施設によって行われています。職員だけでなく、講師やボランティアなどをお願いし、交流しながら趣味を楽しむことが多いです。施設によっては、文化祭や忘年会、お楽しみ会などで時間を設け、練習発表の場を作るなど個別の取り組みが進んでいます。

    子どもとの交流

    子どもたちとの交流は福祉学習の一環であり、全国で積極的に行われています。保育園や幼稚園児は一緒に体操やわらべうたを楽しむなどの取り組みが多いです。

    その他、小学生や中学生は話し相手と掃除などボランティア活動に取り組み、年齢に合わせた交流会が行われています。現在、働いている特別養護老人ホームには小中学生が夏休みや冬休みに訪問してカルタや坊主めくりをする、一緒に歌を歌うなど交流が続いています。子どもたちの成長に利用者様は喜んでいます。

    動物セラピー

    動物セラピーはアレルギーなどに十分注意する必要がありますが、かわいい動物に癒される利用者様は多いです。猫や犬のほか、モルモットやウサギなどかわいい動物を抱く、なでることにより険しい顔をしていた利用者様の表情が和らぐなど一定の効果が報告されています。一方で、突然の動物に驚く方や怖がる方もいるため、準備と配慮が必要になります。

    レクリエーションを利用者様に楽しんでもらうポイント

    利用者様全員の意向に沿うことは難しい現状もあるため、できるだけ多くの利用者様に楽しんでもらうため、以下のことに配慮しましょう。

    参加を強制しない

    その日の体調や気分によってレクリエーションに参加したくない日もあります。「〇〇は楽しいから参加して」「みんなが待っているから早く行きますよ」など利用者様の気持ちを無視した参加の声かけは避けましょう。

     

    レクリエーションは自分が行きたい、楽しみたいと思わなければ、楽しんでもらうことはできません。大きな催しを企画する場合は、当日いきなり声かけするよりも数日前よりポスターなど準備し、事前にレクリエーションがあることを知らせるなど配慮することで多くの利用者様が楽しみにしてくれ、盛り上がります。

    安全に配慮する

    誰が参加しても安心して参加できるレクリエーションにすることで楽しむことができます。危険なことがないように進行役は常に気をつける必要があります。

    たとえば、利用者様が座るイスは肘かけと背もたれがついているものを使う、他の利用者様にあたっても痛くない柔らかい物を使用するなど、最後まで安全に配慮する必要があります。

    個人戦は避ける

    身体や頭を使ったゲームをすると、左右の利用者様で対戦する場合があります。対戦するゲームはどちらが勝てばどちらから負けます。全体で楽しむためには、個人対戦は避け、数人のグループで取り組めるように配慮しましょう。個人の一人勝ちでは楽しむことができません。参加者全員が楽しめる企画を考えると良いです。

    レクリエーションを行うにあたって介護者側で気をつけるポイント

    介護者は利用者様全体に配慮する必要があります。

    すべての利用者様にわかりやすい進行

    ゲームであればルールを説明する、手先を使うものであればやり方を説明するなど進行役はレクリエーションについて全体にわかりやすく説明することが大切です。

    誰からも見える位置で参加者に聞こえる声の大きさで進行を行いましょう。

    楽しいと思えるような演出

    普段の話しぶりから考えると、リアクションが大げさになるかもしれませんが、レクリエーションを盛り上げるのも進行役の大切な役目です。身体を使ったレクリエーションでは、実況中継を行う、歌を歌う場合はさり気なく順番にマイクを向けるなどその場にあった演出を考えましょう。

    介護者自身が楽しむ

    誰もが楽しめるレクリエーションは利用者様側だけでなく、進行している介護者側も楽しめるものでなければ意味がありません。誰もが楽しめるレクリエーションの企画は進行役の手腕に関わります。介護者自身も心から楽しみ、利用者様へ楽しさを伝えられるような努力が必要です。

     

    施設などの場合、毎日レクリエーションをしていると、マンネリ化してしまい、レクリエーションの担当になるのが憂鬱(ゆううつ)になる人もいるでしょう。なかなか新しい企画を取り入れることが難しいときは、季節にちなんだものを考えるとまた違った楽しみ方ができます。

     

    たとえば、言葉遊びの場合、「冬」にちなんだ言葉を探すなど工夫をすることで目先が変わります。ちょっとしたことがきっかけになります。難しく考えずに進行役も一緒にレクリエーションを楽しみましょう。

    誰もが楽しめることが大切

    レクリエーションは1人に対して行われるものではなく、利用者様全体に対して行われ、誰もが楽しめるものを介護者は考えています。一方でレクリエーションは、専門の資格(レクリエーションインストラクター)があるほど奥が深いものです。

     

    レクリエーションインストラクターは公認指導者として子どもから高齢者まで幅広い対象者に対してレクリエーションを通じて支援を行っています。施設によっては、介護士ではなく公認指導者がレクリエーションを行っている場合があります。

     

    公認指導者が行うことで「楽しさ」だけにとどまらず、機能回復の効果や集団での相互作用によって自主性を引き出すなど、レクリエーションを通じて利用者様をアセスメントし、楽しさの中から支援方法を見つけることができます。利用者様には楽しかったという事実が残り、介護する側には利用者様の能力向上が見いだせることは、レクリエーションの持つ役割は大きいです。

     

    レクリエーションは得意な人もいれば人前で説明する、進行することを苦手とする人も大勢いるでしょう。しかしレクリエーションの目的や効果は無限大です。利用者様がいつまでも健康で暮らしていけるために欠かせないレクリエーション。これからも楽しめる企画を考え、利用者様と向き合っていけるとよいでしょう。

     

    【参考】公益財団法人日本レクリエーション協会「公認指導者資格紹介」

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