介護士の現場では施設によって服装に規定があります。初めて仕事をする方はどんな服装がいいのか悩んでしまうかもしれません。今回は介護士におすすめの服装の解説と、選び方のポイントや働くときに適していない服装について解説します。
服装選びを考えるにあたり、まずは介護士の仕事内容を知っておきましょう。施設によって仕事内容が変わることもあるので、一例として紹介します。
ひとりで食事をすることが難しい方の介助では、食事の提供方法を工夫したり、誤嚥しないように見守ることが求められます。入所施設では生活の場になりますので、食事介助が朝昼晩と間食、合間の水分補給等1日に何度も食事介助が必要になります。通所施設でも通所時間に合わせた食事と間食、合間の水分補給での介助が求められます。
食事介助だけでなく、口腔衛生を保持していくための介助、食後の歯磨きや手洗い・うがい等の介助も行うことになります。
排泄の介助や定期的なオムツ交換等が1日に複数回必要になります。
排泄に関しては介助を受ける人のプライバシーを守りながら介助をすることが大切です。介助の内容によっては衣服の着脱や着替えを行うこともあります。
食事やトイレで衣服が汚れた場合、また入浴介助や清拭介助の後に着替えを行う際に衣服の着脱介助を行います。排泄介助と同様に、衣服の着脱介助も利用者の方のプライバシーを守ることが大切です。
入浴介助では直接介助を行う場合と、機械を使った機械浴で介助を行う場合があります。
滑りやすい環境にあるので利用者の方、介護士が転倒しないように注意をしないといけません。
入浴介助は介助を受ける人にとっては体力を消耗することになるので、身体の様子や体温や血圧をチェックしながら見守りながら、介助を行うことが必要です。
介護士にとっても体力を消耗するケアなので、熱中症や脱水症状等で倒れないように気をつけながら介助を行うことが求められます。
レクリエーションは、身体を動かしてもらうことで心身機能の維持や機能回復をねらいにした取り組みが求められます。
身体や指先を使った運動や通所/入所されている方同士がコミュニケーションをとれるようなレクリエーションを企画・実施すること、季節感を感じてもらえるようなレクリエーションを企画・実施します。
介護士の仕事は通所/入所されている方の生活に関わる行動を介助することになります。利用者の方、介護士が安心かつ安全に行動できることを考えると介護士に合ったシャツを選ぶポイントは以下の5つです。
シャツのサイズがフィットし過ぎると介護士の体温が利用者の方に伝わりやすくなります。また、大きすぎるサイズでは生地の余りが引っかかった時にケガや事故をまねく可能性があります。自分の身体に合ったサイズのシャツを選ぶことは、介護士だけでなく利用者の方にとっても大切になります。
利用者の方にとって介護士の汗は心地良いものではありません。特に、入浴介助後や夏の時期には汗をかきやすいので、通気性の悪い素材のシャツは不向きです。吸水性があり、乾きやすい素材を使うことで、介護士のためだけでなく、利用者の方が心地良く介助を受けることができるでしょう。
介助の際、介護士と利用者の方は密接に身体を近づけることがありますので、介護士のシャツが利用者の方に触れることになります。肌触りが悪い生地は利用者の方が不快に感じるだけでなく、肌と生地が擦れることで肌を傷つける可能性もあります。
介護士にとって肌触りが良い生地を考えるだけでなく、利用者の方が不快に感じない肌触りの生地を選ぶことを考えることも大切になります。
派手な色のシャツは刺激を過度に感じるので、利用者の方にとって不快に感じることは少なくありません。介護の現場では落ち着いた清潔感のあるイメージの色合いが好まれます。
ただ、黒等の暗い色を多用してしまうと暗いイメージを持たせてしまうこともあるので気をつけましょう。
シャツの生地が薄いと下着が透けてしまうかもしれません。利用者の方にとっても、介護士にとっても心地良い状況ではなく、介護士の体温や発汗を利用者の方が不必要に感じ取ってしまうことにつながります。
薄い生地で透けないように気をつけるだけでなく、季節に合わせて生地の厚みを調整することが必要です。
Tシャツよりもポロシャツの方がフォーマルな雰囲気があります。生地も吸水性が良いドライポロシャツや肌触りが優しい綿を選ぶことで、利用者の方にとっても心地良く介助を受けることができるでしょう。
ポロシャツのボタンが利用者の方に当たるとケガや事故につながることもあるので、ボタンを隠すことができるデザインのシャツもおすすめです。
安心かつ安全な介護を提供するためには、以下の5つのポイントに着目してズボンを選ぶとよいでしょう。
ズボンの丈が長い場合やウエストに余裕があるズボンは、介助を受ける人の服装等に引っかかるとケガや事故につながります。逆に余裕が全くないサイズでは、介助をする際に動きにくいです。ズボンのウエストや丈は介護士の身体に合った動きやすいものを選ぶことが大切です。
入浴介助後や夏の時期は特に発汗しやすいので、吸水性が悪いと、皮膚が蒸れてしまいます。また、介助の際に動きにくくなってしまうので、汗を吸水できる素材を選ぶことが大切です。
肌触りが悪い生地は利用者の方が不快に感じるだけでなく、利用者の方に生地が擦れることで皮膚が傷つく可能性があります。ズボンに付いている紐や金具も利用者の方にあたる、引っかかるとケガや事故の原因になりかねません。
利用者の方にとって肌触りの良い生地を選ぶこと、紐や金具がないズボンを選ぶことがケガや事故の防止につながります。
派手な色のデザインは利用者の方にとって、過度に視覚を刺激してしまうことになります。シャツとの組み合わせにもよりますが、黒色を多用してしまうと、利用者の方が介護士に受ける印象が暗い印象につながってしまうので、落ち着いた色合いのズボンを選ぶ際に気をつけましょう。
季節に適した服装を選ぶことは、体を動かす仕事が多い介護士には重要です。仕事内容に合わせた生地を選べば、介助のパフォーマンスをアップさせることができるでしょう。
介護士にとって動きやすいズボンを選ぶことが重要なポイント。身体にフィットし過ぎると動きにくく、余裕があり過ぎると生地の引っ掛かりがケガや事故の原因につながります。動きやすいストレッチ素材や乾きやすく丈夫な綿素材のジャージやチノパンを選ぶことをおすすめします。
ここで、介護士として働く服装として適していない服装を紹介します。現場で働く姿を想像すれば、適切な服装が選べるはずです。
介護士として動きにくい服装はケガや事故の原因になり、適していません。
介護士の汗を利用者の方が不快に感じてしまうこともあるので、汗をかいても乾きやすい素材を選びましょう。
利用者の方と介護士は介護の最中に服や肌が擦れ合う場面が多くあります。肌触りが悪い生地が擦れると肌を傷つける可能性もあるので控えましょう。
シャツやズボンに施されている装飾やボタン、紐や金具は思わぬタイミングで引っかかると、ケガや事故につながります。ボタンや金具等を隠すことができるデザインのシャツやズボンを選ぶことも大切です。
色合いやデザインが派手な服装は利用者の方に視覚を過度に刺激してしまうかもしれません。悪い印象を与えてしまう場合もありますので、色合いやデザインを選ぶ際には注意しましょう。
施設によっては制服が支給される場合もありますが、自分で服装を用意する場合は以下のポイントを意識しましょう。
利用者の方を意識した服装を考えて、さまざまな介護のシーンで動きやすい服装を選ぶことが大切です。適していない服装を選んでしまうと、利用者の方に怪我をさせてしまうきっかけになりかねません。
介護に適した服装選びが安心安全なケアにつながることを忘れないようにしましょう。
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