「転職時に退職理由を聞かれるのはどうして?」「正直に答えていいの?」このような悩みはありませんか?介護職の転職時は、必ずといっていいほど前職の退職理由を聞かれます。面接官や採用担当者には狙いがあるため、答え方によっては、ネガティブな内容でも好印象に伝えられるでしょう。
今回は、退職理由の答え方についてご紹介いたします。この記事を参考にすれば、面接時にアピールができ、採用率を上げられます。ぜひ、ご覧ください。
はじめに、介護職で多い退職理由を7つ紹介します。新しい職場では、面接のときに退職理由を重視している職場が多いため、どんな理由があるのかを見ていきましょう。
介護職の退職理由で、最も多い退職理由が「職場の人間関係」です。介護職は、同僚や上司と連携をとって仕事をする職業のため、さまざまなトラブルが起こります。パワハラやモラハラに発展する場合もあり、不満や悩みなどが溜まることも多いでしょう。また、この理由は面接のときにそのまま伝えてしまうと、マイナスイメージになるので、言い換えなどの工夫が必要です。
女性の場合、結婚を機に引っ越しするケースや、妊娠・出産のタイミングで退職する場合があります。介護の仕事は、入浴の介助や移動の介助など体力のいる業務も多くあります。とくに、出産前後に掛かる体の負担が大きく、退職を考えるケースが多く、出産を機にそのまま退職してしまう方もいます。
今働いている職場よりも、給与や有給休暇の取得のしやすさ、福利厚生が良いところを見つけたことにより退職する方もいます。背景には、他に就職するところがなく、「とりあえず」という気持ちで就職した方も多いため、好条件の職場が見つかれば移ってしまう方も多くなる傾向です。
自分が働いている職場の方針や、理念が合わないという理由で退職してしまう方も多くいます。人手不足にもかかわらず、新規の利用者を増やし、介護現場の負担が大きくなっているケースがあります。また、残業が多いのにもかかわらず残業代がでないなど、不満があり退職してしまう方もいます。
シンプルに給料が少なくて退職するというケースも、大きな理由のひとつです。給料が少ないと、働くモチベーションが湧かないでしょう。働くうえで、一番の目的である給料が少ないとやる気がなくなってしまい、退職を考えてしまいます。
「今の職場で働き続けていていいのだろうか?」「今後、昇給や役職は上がるのだろうか?」など、将来に対する不安から退職を考える方もいます。介護施設の運営状況や上役の方の働き方を見て、不安を抱く方も少なくありません。
資格取得のために介護職に就き、無事に資格が取得できたことを機に退職する方もいます。資格を取得したことで、自分のスキルや実力を評価してもらえる仕事に就きたいと考え、退職する方もいます。
次に、介護職が転職する際に、退職理由を聞かれることについて解説いたします。自分の介護に対する思いをアピールできる大事な場面のため、胸を張って受け答えできるようにしておきましょう。
1つ目は「仕事を長く続けてくれそうか」を判断するためです。現在、介護業界は深刻な人手不足に陥っています。採用しても、数日で退職する方もおり、事務作業や契約などさまざまな手続きが無駄になることも考えられるのです。
雇う側としては「長く働いてもらいたい」と考えています。転職理由と同じ理由で辞めてしまわないように確認する場合が多くあります。
介護職に対して、「どのような気持ちを持っているのか?」「どのような姿勢で介護に携わるのか?」を面接で判断するため、退職理由を聞きます。高齢者介護は、一人ひとりの生活能力に合わせて、日常生活のサポートや自立できるように支援する仕事です。そのため、利用者の困りごとすべてを、手伝えばいいという訳ではありません。どのような介護職員になりたいのかを明確にしておくと良いでしょう。
退職理由を聞く理由には、人柄を理解する意味があります。介護職において人間関係はとても重要で、「コミュニケーションや報告などの報連相ができるか」「施設利用者との関係を築けるか?」などの判断材料になります。人柄も重要視しているため、面接で職場との相性を見られていると考えておくと良いでしょう。
ポジティブに働ける人材は、とても貴重な存在です。人間関係が重要な職業のため、ポジティブに働いてくれる人がいると、利用者も気持ちよく生活でき、職場の雰囲気が良くなります。退職理由がネガティブな場合は、介護現場を暗くしてしまうリスクがあるため、採用側も懸念してしまうでしょう。
ここからは、実際の面接で、どのように退職理由を伝えていけば良いのかを考えてみましょう。下記を参考に、自分なりの言葉で伝えて面接官の印象に残る受け答えができると、好印象です。
人間関係が理由で転職した場合、面接官が「また、人間関係が理由で辞めてしまうのでは?」と考えるのは当然です。この場合は、「協調性を重視して働きたい」「分からないことを優しく教えてくれそうな場所で働きたいから」のように前向きな姿勢を伝えると好印象です。
待遇面が理由で転職する場合は、福利厚生について理解しているかが大切です。例えば、「仕事とプライベートのメリハリをつけたいと思っています。貴社では有給が取りやすく、残業が少ないため、公私共に充実できると思い魅力を感じました」のように伝えると良いでしょう。
「給料が前よりも良いから」と、そのまま伝えてしまうのはやめましょう。「自分の働きを正当に評価してくれると思った」のような言葉に言い換えて伝えると、採用担当者に意欲も伝わります。
自分のスキルアップを目指している場合は、正直に伝えても良いでしょう。成長したいという意欲は、採用担当者に良い印象を与えられます。「貴社なら自分のスキルが活かせて、さらに成長できると思ったから」と向上心を伝えましょう。
目標とする介護職員や将来のビジョンを伝えると良いでしょう。また、自分の計画性や行動力などをアピールするチャンスともいえます。ただし、伝え方に気をつけないと、「単に仕事が嫌で辞めたのだろう」といったマイナスイメージで受け取られます。「この職場なら、自分の不安を解消できると思った点」や「職場の良い所」を踏まえて伝えるとより好印象です。
実際に面接で退職理由を聞かれた際に、気をつけるポイントを3つご紹介いたします。この3つに気をつければ、面接官や採用担当者に良い印象を与えられるでしょう。
1つ目のポイントは、「ここで働きたい」という気持ちを伝えることです。他にもたくさん職場がある中で、なぜここの職場を選んだのか、この職場でどのような姿勢で働いていきたいかを伝えます。この理由が、明確になっていない場合は「他の場所でも良いのではないか?」と思われてしまうかもしれません。自分でこの職場を選んだ理由を、ハッキリと伝え良い印象を与えましょう。
2つ目のポイントは、正直な気持ちを伝えることです。これまでポジティブな言葉に言い換えて受け答えするように紹介いたしましたが、良い印象を与えようとするあまり、自分の本心ではないことを話してしまうケースもあります。話していくうちに、つじつまが合わなくなって、面接官が不信に思うかもしれません。ポジティブに言い換えて話すことを意識しながら、自分の気持ちを正直に答える練習が必要です。
3つ目のポイントは、前向きな転職だと伝えることです。面接官のほとんどは、転職理由に後ろ向きの理由も含まれていることは分かっています。前職での問題を、次の職場でどのように改善していくのかを見ています。ネガティブな理由でも、説明と改善策を提示できれば、好印象に映るでしょう。
介護職の転職時には、退職理由は必ずといっていいほど聞かれます。ネガティブな表現から、ポジティブな表現に変えることで、印象は大きく変わるでしょう。面接は緊張してしまうため、完璧な受け答えができないこともあります。面接の前には、自分の考えをまとめて、スムーズな受け答えができるように練習しておきましょう。
ぜひ、転職活動の参考にしてください。
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