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    介護職で働く時の言葉遣いは敬語がよい?注意点や正しい伝え方を紹介

    仕事を知る コラム 2020/06/15

    介護職で働く際、利用者の方に対する言葉遣いをどうしたらよいか悩む人も多いのではないでしょうか。一般的に年長者に対しての言葉遣いは敬語です。利用者の方に対しても敬語を使うべきなのでしょうか?この記事では敬語を使うべきなのか、親近感を持ってもらうためにあえて友だち口調(ため口)を使うべきなのかを解説します。また言葉遣い以外に、利用者の方とのコミュニケーションを取る際に気をつけることや正しい伝え方についても事例を交えてご紹介いたします。

    介護職に求められる言葉遣い

    介護職は利用者の方、そのご家族、一緒に働く同じ介護職員、看護師や事務職など他職種の職員、関係機関の職員などさまざまな人と関わっています。そのため言葉遣いは、相手や場面に合わせて選んでいく必要があります。

    基本的には敬語を使う

    利用者の方は年長者が多いため、基本的には敬語を使うことが望ましいです。ただし、場面によって使いわけが必要になります。どのような場面でも敬語を使ってしまうと、利用者の方が他人行儀で不安に感じることがあります。言葉遣いで気をつけることは、声かけを行う際に利用者の方を敬う気持ちを忘れないことです。

    やわらかい言い方

    敬語を使っても口調で相手に感情が伝わるため、やわらかい口調で話すことを意識しましょう。声かけの際、敬語や丁寧な言葉をかけても語尾が強いと、相手は怒っていると感じ萎縮してしまうこともあります。また抑揚のない話し方も相手によい印象を与えません。言葉遣いと合わせて口調にも注意しましょう。

    ため口はできるだけ使わない

    利用者の方は友だちではないため、ため口を使うことは控えましょう。ため口を使うと親近感がわくと勘違いしている介護職員がいます。しかし実際はため口を使ったからといって親近感がわくとは限りません。反対に介護職としての価値を下げる恐れもあります。

    例えば、面会に来たご家族の方が自分の身内に対して若い介護職員がため口で話をしている場面に遭遇したらよい気分にはならないでしょう。今まで築いてきた信頼関係が崩れてしまう恐れもあります。言葉遣いは人に対する信頼を含みます。介護の専門職として利用者の方に接しているのを忘れてはいけません。

    敬語の事例

    敬語と聞くと、難しい、使い方がわからないと感じる人も多いですが、利用者の方を敬う気持ちがあれば自然と出てくるものです。具体的な場面を通じて敬語の使い方を解説していきます。

    食事介助をする場合

    食事の際、利用者の方が自分で食べられる場合は「食事ができあがりました。お召し上がりください」や「どうぞ温かいうちに食べてください」と声をかけて配膳をします。語尾を強めると相手に対して押しつけになる恐れがあるため、下がり口調で伝えます。

    一方、食事介助を行う場合は、「食事を今から食べましょう」「食事の介護をさせていただきますね」と声をかけることが多いです。その際の口調は、語尾をやや上がり口調で声かけを行うとよいです。上がり口調で伝えることは、「私が介助をさせていただきます」という意味を含みます。返事ができない利用者の方も大勢います。返事ができなくても今から食事が始まることが伝わる声かけが大切です。

    レクリエーションをする場合

    レクリエーションは好きな方や苦手な方がいるため、無理な参加を促すことがないように気をつける必要があります。声かけの例は、「今から風船バレーを行います。一緒に楽しみましょう」「身体を動かしますのでぜひ参加してください」があげられます。語尾を強調すると強制になってしまうため、参加を促す意味でもやや上がり口調で伝えます。

    お願いごとをする場合

    生活の場面で何もかも介助をすることがよいとは言えず、利用者の方にできることはお願いしたい場合は、やや上がり口調で伝えるとよいでしょう。

    例えば、自分で歯磨きができる方であれば、「歯ブラシの用意ができました。自分で磨ける範囲は磨いてください」と促します。

    抑揚のない声かけや語尾を強めると「自分で歯磨きをやってください。手伝いは行いません」と言われているように感じる恐れがあります。できないところがあればいつでもてつだいますよという意味を込めて声かけするように心がけましょう。

    依頼を断る場合

    利用者の方に、できないことをできないと伝えることも大切です。優しい口調で断っても相手は断わられたと思わない、強い口調で断るともうこの人には頼めないと思われてしまうため、注意が必要です。断る場合、優しい口調は基本ですが、なぜできないのかを伝える必要があります。

    例えば「食べ物を買ってきてほしい」と依頼を受けた場合は、「利用者の方全員の個別買い物をすることはできないため、すみません」と正直に謝りましょう。口調は下がり口調で伝えます。語尾を強めると、できないことを頼まないでほしいと相手が感じてしまう恐れがあります。

    注意する必要がある言葉遣い

    言葉遣いによって信頼を失う恐れがあるため、伝える言葉には十分注意する必要があります。

    子ども扱いした言葉

    利用者の方は年長者が多く、「○○ちゃん」「○○しちゃだめ」など子ども扱いをするような言葉遣いは止めましょう。専門職としてよい言葉遣いとは言えません。他の人から見ると利用者の方を馬鹿にしているような印象を与えます。親しみやすさと子ども扱いは異なります。子ども扱いした言葉遣いをしなくても親しみやすさは伝わります。

    命令口調

    「○○やりなさい」「○○しなさい」などと明らかな命令口調で介助をすることはやってはいけません。また「○○してください」と言葉は丁寧であっても語尾を強めると命令口調ととらえられ恐れがあるので注意が必要です。

    丁寧な言葉を使っているのになぜ利用者の方が怒るのかと思う場合、口調が関係していることがあります。自分では丁寧に伝えているつもりであっても語尾を強調する、語尾を下げると言われた相手は強制されている、怒られたという印象を持ちます。同じ言葉を発しても抑揚や表情によって相手の印象は異なります。

    馴れ馴れしい言葉

    子ども扱いした言葉と同様に、馴れ馴れしい言葉も止めましょう。利用者の方は介護サービスを利用されている、いわばお客様です。介護職が提供するサービスに対価を支払っています。

    買い物時に店員から馴れ馴れしくされると不快に思うはずです。この店にはもう行きたくないと思う人もいるでしょう。これは介護施設であっても同じです。利用者の方は介護サービスを利用されるお客様であることを忘れずに接する必要があります。

    相手を下に見たような発言

    利用者の方を見下したような発言は介護職としての質が問われますのでやってはいけません。具体的には前述した子ども扱い、命令口調、馴れ馴れしい言葉を総称しています。

    以上のような言葉は、自分の方が優位だと思ったときに使う傾向が強いです。利用者の方を下に見たような態度が言葉となって現れた結果になります。介護の専門職として利用者の方に対して敬う気持ちを常に持ち続けることが大切です。

    利用者とのコミュニケーションのポイント

    利用者の方と円滑にコミュニケーションを図るためのポイントを、4つご紹介いたします。

    ①    相手のプライドを傷つけない

    利用者の方も、元々は自分のことは自分やっていました。しかしさまざまな理由によって介護が必要になった人が多く、介護されている状況を認めたくない人もいます。そのため、「できないところは介助させていただきます」という言葉に傷つく利用者の方がいます。たしかにできないところを手伝うのですが、「できるところまでお願いします」という言葉かけの方が自分でできる能力を引き出すことが可能であり、相手のプライドを傷つけません。

    ②    相手の立場を考えて言葉を選ぶ

    人生の先輩であることを加味し、立場を考えて声かけを行いましょう。言葉はその時の雰囲気や表情、口調によって相手の感じ方が異なります。自分ではそんなつもりでなくても、口調や態度によって怒っていると思われるときがあります。

    言葉は生き物です。その時に何が最適なのかを考えて慎重に言葉を選びましょう。

    ③    スピーチロックを使わない

    スピーチロックとは、言葉や態度により相手の行動に制限をかけること。つまり身体拘束の一種です。「動かないでください」「トイレは今、行きました」「早くごはんを食べてください」など丁寧な言葉であっても何度も繰り返されると萎縮して何もできなくなります。自分の声かけが利用者の方の行動抑制につながっていないか振り返ることが大切です。

    ④    クッション言葉を使う

    クッション言葉とは、直接言うときつくなりがちな言葉の衝撃をやわらげるために利用する言葉です。クッション言葉を利用することで思いやりや配慮が感じられ、お願いや断りが行いやすくなります。

    例えば、患者が多くて予約時間が大幅に遅れている場合、「予約時間が遅れます」の言葉だけでは、言われた時間に来たのに待たされるのかとイライラした気持ちが生まれます。

    一方で「大変お忙しいところ申し訳ありませんが予約が込み合っており、予約時間が遅れます」とクッション言葉を入れて説明をされると、予約時間が遅れることに対しては同じであっても相手が受ける印象は全く異なります。

    言葉遣いに悩んだときは

    接する相手や介護シーンによって言葉遣いが異なるため、悩むことも多いでしょうが、悩んだときは、声かけする相手を自分に置き換えて考えてみましょう。自分よりも後輩に突然ため口で声をかけられたらどのように感じるでしょうか?自分の家族に介護職員が子ども扱いした話し方をしていたらどのように感じるでしょうか?

    自分にとって気持ちのよい声かけは相手にとっても心地よく、よい印象を持たない声かけは相手にとっても不快となります。言葉遣いに悩んだときは相手や場面を考え、雰囲気や口調に気をつけて言葉を発しましょう

    まとめ

    同じ言葉であっても場面や話す相手によって印象が異なります。言葉遣い以外に口調や雰囲気、表情によって伝わり方に違いが出ます。介護職の場合、言葉遣いによって信頼関係を失う恐れもあります。

    利用者の方を常に敬い、相手の立場に立って考えることを忘れず、日頃からしっかりとした言葉遣いを心がけましょう

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