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    介護士の腰痛に関する疑問を解消!腰痛の原因や防ぐ方法・労災との関係は?

    仕事を知る コラム 2020/09/15

    介護職は腰痛になりやすい業種です。こちらの記事では、腰痛に悩む介護士の方に向け、腰痛の原因や腰痛予防の方法について紹介していきます。また介護士の腰痛は労災認定になるのかといった疑問点についても解説しますのでぜひチェックしてみてください。

    介護職の腰痛の原因とは?

    厚生労働省の調査によると、平成21年度の業務上疾病の発生件数は7,491件です。そのうち、腰痛は4,870件と全体の6割以上を占めます。職業別でみると、介護業務を含む「保健衛生業」は全体の約24%。他の業種と比べ、介護業務は以下のような介助時の動きが主な腰痛の原因になっていると考えられます。

    移乗介助

    ベッドから車いすへ、車いすからベッドへと移動する移乗介助は、介護業務の中でも身体的負担の大きな仕事です。利用者の方の高さに合わせるため中腰の姿勢で行うことが多く、力も必要なことから腰への負担も大きくなります。

    トイレ介助

    移乗介助と同じく、トイレ介助も中腰の姿勢が多くなる業務です。車いすを利用している場合は移乗介助をし、さらに中腰でズボンや下着の上げ下げをする必要があります。トイレという狭いスペース内での動作になるため、腰への負担もより一層大きくなります。

    おむつ交換

    おむつ交換は、ベッドの高さに合わせ体を曲げる必要があります。利用者の方の体位変換の際には、無理な姿勢のまま作業するので腰に負担がかかります。

    食事介助

    座ったまま行うことの多い食事介助も、腰への負担がある業務です。食事介助は、利用者の方に介助者の体の向きを合わせる必要があります。介助中は体をひねる状態が固定されるため、腰に負荷をかけ続けることになります。

    入浴介助

    転倒のリスクを伴う入浴介助も、腰痛の原因になり得ます。洗髪や洗身の際には前かがみになるほか、利用者の方を浴槽へ誘導する際には中腰の姿勢が続くからです。介護度の高い利用者の方の場合は、ストレッチャーへの移動や衣類の着脱も腰痛の原因のひとつとなるでしょう。

    家事支援や運転業務

    介護業務の腰痛は、介護度の高い方への介助だけが要因ではありません。訪問介護や通所介護で行う家事支援や運転業務なども、腰痛と深く関係しています。特に、家事支援で行う掃除や調理は、中腰だけでなくしゃがんだり立ったりする動作が多い仕事。

    運転業務が続けば、座席に座る動作と利用者の方を昇降させる動作が頻繁に繰り返されることになります。そのため、訪問介護や通所介護業務にあたる方であっても、腰痛には十分に注意する必要があります。

    精神的なストレス

    腰痛は、身体的な負担だけでなく精神的なストレスも要因のひとつだと考えられます。精神的なストレスが体の不具合として現れるからです。

    一般的には睡眠障害や頭痛、下痢や便秘などがストレスの症状としてあげられますが、中には肩こりや腰痛もストレスが原因になります。思ったように休息できなかったり職場の人間関係に不安を抱えている場合には、ストレスが腰痛の原因になり得ることも考慮してみましょう。

    【参考】中央労働災害防止協会「介護業務で働く人のための腰痛予防のポイントとエクササイズ」

    介護職の腰痛予防対策

    前かがみになったり利用者の方の体を支えたりと、介護職は身体的負担の大きな仕事です。そのため、腰への負担を軽減するためには日々の動きを意識的に変える必要があります。

    負担がかからない姿勢と動作を意識する

    介護業務で瞬間的に腰に負担のかかる業務が、移乗介助です。移乗介助にあたる際、利用者の方を上に持ち上げるような動作になってはいないでしょうか。

    腰への負担を軽減するためには、移乗の際は上下ではなく、左右にスライドする意識を持つことがポイント。なるべく利用者の方と自分の体を密着させ、重心を落として垂直な姿勢を保つように心がけましょう。介護者にとって負担の少ない介助は、結果的に利用者の方にとっても楽な介助になります。介護度の高い利用者の方の場合は、無理せず2人態勢で介助にあたることも腰痛軽減につながるでしょう。

    福祉機器や補助具等の利用

    すでに腰に不安を抱えている方であれば、腰痛ベルトやコルセットといった介護用品の利用もおすすめです。周囲のスタッフにも腰痛を伝え、業務上の理解を得ることも大切。無理をしないことで、介助時の事故のリスクも軽減できます。

    また、施設全体で検討したいのが介護リフトのような福祉用具の導入です。近年は安心安全に利用者の方を移乗できる介護ロボットの開発もすすみ、将来的に介護スタッフの負担軽減が期待されています。

    適切な休憩を確保する

    筋肉疲労の蓄積を防ぐためには、業務中も適度に休憩時間を設けることが大切です。きちんと休養が確保できるよう、連続勤務を避けたシフト管理も必要となるでしょう。精神的ストレスを抱えないためには、休日はしっかりとリフレッシュすることもポイント。外出やスポーツなどで業務とは違う動きをすることも腰痛対策には効果的です。

    利用者の自立支援を促す

    介護の目的には、利用者の方を手助けするだけでなく「自立支援」が含まれています。衣類の着脱や移乗時の動きなど、利用者の方ができる動作を促すことは自立支援において大切です。結果的に、介護者の身体的負担は軽減され腰痛予防にもつながります。

    特に、利用者の方の住環境によって介護サービスが異なる訪問介護は、自立支援の内容も多岐に渡ります。利用者それぞれに沿ったケースを検討し、ヘルパー同士で共有するように努めましょう。

    介護の腰痛対策におすすめストレッチ

    腰痛は、筋肉の緊張によって引き起こされる症状です。ストレッチで腰や背中、足の筋肉を柔軟に保てば、筋緊張を低下させることができます。そこで業務の合間にもできるかんたんなストレッチを紹介いたします。日常生活に意識的に取り入れながら、ぜひ腰痛対策に役立ててください。

    ストレッチのメリットとは?

    体の筋肉をゆっくりと伸ばすストレッチには、筋肉の血液量を増加させ、疲労を回復させる効果があります。また、筋肉の柔軟性が増加し可動域が広がるため、腰痛予防につながるのです。ゆっくりとした呼吸で行えば、リラクゼーションにも効果的。自宅で行うのであれば、入浴後の体が温まっている時やリラックスした就寝前がおすすめです。

    腰痛を予防するストレッチのポイント

    腰痛を予防するためのストレッチは、筋肉が伸びていることを意識しながら行うことが大切です。息は止めずにゆっくりと吐きながら、痛みを感じない程度に20~30秒伸ばしましょう。一度のストレッチで必要な回数は1~3回。決して無理をせず、週に2~3回行うことがポイントです。

    腰痛の急性期で痛みがひどい場合は、ストレッチが逆効果になることも考えられます。すでに腰痛で大きな痛みを抱えている場合は、医師と相談しながら実施してくださいね。

    仕事の合間にできるかんたんストレッチ

    介護施設の手すりやテーブル、椅子などを補助道具として利用し、仕事の合間にもかんたんなストレッチを実施しましょう。

    太もも前側のストレッチ

    右足を後ろに曲げ、右手で押させます。左手は手すりや椅子をつかみ体を支えましょう。太ももの前側が伸びているのを意識しながら、20~30秒姿勢を維持します。

    ふくらはぎのストレッチ

    右足を一歩前に踏み出し、両手で手すりや椅子などをつかみます。そのまま前側に体重をかけながら、左足のふくらはぎが伸びていることを意識しましょう。20~30秒キープしたら、反対足のストレッチも同様に行います。

     

    体側と上半身のストレッチ

    右手で手すりなどをつかみ、左わき腹を伸ばしながら体を右側にゆっくりと倒します。同じように、左右それぞれ1~3回行いましょう。

    壁に背を向けて立ち、ゆっくりと息を吐きながら後ろに体をひねるストレッチも腰痛予防には効果的です。いずれも無理のない範囲で、筋肉が伸びていることを意識しながらゆっくり呼吸しましょう。

    介護職の腰痛は労災の対象?

    腰痛は、介護業務が原因であれば労働災害が認定されます。しかし、業務上の理由で腰痛になったと証明するためには、医師の診断が必要です。

    腰痛は発生した要因や時期が分かりづらい疾病です。介護業務により腰痛の症状が現れた際には、発症時期や仕事内容を自分できちんと把握しておきましょう。具体的な腰痛の症状を医師に伝えることが、労災認定の大切なポイントです。

    労働災害が認定されれば、休業補償や治療費の補償が得られます。手続きは自分で行うこともできますが、職場の労災窓口の担当者が代行することも可能。「仕事が原因の腰痛でつらい」「業務に支障をきたす」と感じる場合には、遠慮することなくまずは職場に相談してみましょう。

    腰痛を予防してより良いケアを目指そう

    介護職は、身体的負担が大きい仕事です。特に、腰に負担がかかる業務が多く、普段から腰痛予防を意識することが大切です。日頃から自分自身の体に気を付けていれば、腰痛を予防できるだけでなく、もしもの時に労災認定を申請することが可能になります。

    腰に負担をかけない姿勢やストレッチを心がけ、腰痛を予防しながらより良いケアを提供していきましょう。

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