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    介護職の夜勤の実態。夜勤の仕事内容やメリット、給与などを解説!

    仕事を知る コラム 2019/11/08

    入所施設では24時間介護の必要な利用者様が入所しているため、働く介護職の多くは夜勤を行います。夜勤と聞くと、「つらい」「大変」と思うかもしれませんが、イメージだけでは実態を知ることはできません。本記事では、夜勤の仕事内容やメリット、給与などを解説します。

    夜勤の時間、手当など基本情報

    夜勤は文字通り、夜間勤務のことを指します。時間については施設によって多少前後しますが、ほぼ時間帯は同じです。労働基準法をもとにして時間、手当、労働基準法上の夜勤の考え方を説明していきます。

    一般的な夜勤の勤務時間

    介護施設では、午後4:00から~午前10:00前後の勤務が多いとされています。実際に勤務する時間は16時間のため、約2時間は休憩や仮眠時間となります。この夜勤時間は、入所者の生活に合わせて施設が決めているものであって、労働基準法で定められた夜勤時間ではありません。

     

    労働基準法第37条4項、第61条1項、2項では、「深夜の時間帯」とは、午後10時から午前5時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後11時から午前6時まで)の間と決められています。このため労働基準法で定められた夜間の割増賃金が発生する時間は、午後10時から翌朝5時までということになります。

    夜勤手当の考え方

    労働基準法で定められているのは、夜勤時間に勤務した場合の割増賃金のみで夜勤手当は特に決められていません。法律では、労働基準法第37条4項にて「深夜の時間帯」の労働について、通常の労働時間の賃金計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないと定められているのみです。

     

    労働基準法から考えると、午後10時から午前5時までの7時間分は2割5分以上の割増賃金が発生する形になります。一方で、求人では夜勤手当1回5,000~10,000円など高額な手当をつけている施設を目にすることもあります。これは夜勤に対する手当が施設によって一定金額の夜勤手当をつけているかによって異なります。

     

    法律上、厳密にいうと割増賃金がついていれば特に問題はありません。しかし夜勤は人が寝ている時間に働くため、身体的な負担が大きいと考えられ、敬遠されがちです。そのため、一定額の手当をつけて雇用の安定を図りたいと施設によって手当をつけているところがあるのです。

     

    入所施設の場合、1カ月の平均夜勤が4回程度といわれています。1回5,000円の夜勤手当がついた場合、月20,000円の手当がつくことになります。必ずしも夜勤手当がある施設ばかりではないため、働く前の説明で確認しておきましょう。

    夜勤の待遇

    夜勤手当があるかないかによって大きく異なります。先ほど説明したように、夜勤者に必ず支払わなければいけないものは夜勤手当ではなく、決められた深夜時間帯の割増賃金のみです。割増賃金以外に手当がつくと収入増が見込まれます。その他は休憩や仮眠の時間が緊急時を除いて確保できるかどうかも、長く働き続けていく上で大きいといえるでしょう。

    夜勤の仕事内容

    昼間と異なり、勤務者は少ないですが、少ない夜勤者で行う業務は、就寝前後のケア、夜間の排泄介助、起床時のケアが中心となります。食事を摂る時間は夕食の場合は遅出勤務、翌朝の朝食は早出勤務の協力があるため、人数が少なくて困るということがないため、安心です。その他、夜勤の具体的な内容について見ていきましょう。

    夜勤は2交代?3交代?

    勤務時間を大きく2つにわけるか、3つにわけるかによって異なります。日本医療労働組合連合会(医労連)の2018年介護施設夜勤実態調査によると、2交代勤務が85.5%を占めており、2交代勤務の風潮は根強く残っています。2交代勤務とは、24時間を2つにわけて勤務する方法になります。一般的には「午前9時~午後6時の8時間」「午後4時から翌朝午前10時までの16時間」などが一例です。

     

    一方で3交代勤務とは、24時間を3つにわけて勤務する方法です。この場合、夜勤時間も8時間勤務になります。24時間を3つにわけて勤務するため、たとえば「午前7時から午後4時まで」「午後1時から午後10時まで」「午後10時から翌朝午前7時まで」の8時間でそれぞれ利用者様の生活を支えています。

     

    【参考】日本医療労働組合連合会(医労連)「2018年度介護施設夜勤実態調査」

    介護職の出勤から退勤までの流れ

    夜勤の仕事内容について時間を追って具体的に見ていきましょう。

    午後4:00 出勤(16時間夜勤)、引き継ぎ

    出勤して申し送りノートを確認し、日勤者との引継ぎを行います。特に利用者様の様子、体調の確認、新規利用者様の情報収集に努めます。

    午後5:00 排泄介助

    夕食前にトイレ介助の人を中心に行います。

    午後6:00 夕食準備、夕食、配薬介助

    遅出や夜勤者中心に夕食の配膳を行い、食事介助に入ります。

    午後7:00~7:30 口腔ケア

    食事後に口腔ケアを行うことで誤嚥防止につながります。

    義歯の利用者様で紛失のおそれのある人は夜間帯、預かってしまう人も多いです。

    午後8:00~9:00 排泄介助、就寝準備

    ベッドへの移乗、トイレ介助、オムツ交換、着替えなどの就寝準備を行います。

    就寝薬がある場合、忘れることのないように服薬介助を行います。

    午後9:00~22:00 消灯、出勤(8時間夜勤)

    すぐに眠れない利用者様に対して声かけを行います。義歯の洗浄やごみの片づけ、翌日の準備など行うことが多いです。

    午後11:00 巡視、仮眠

    消灯後、時間は施設によって異なる場合もありますが、おおよそ1~2時間に1回巡視を行います。必要に応じて体位交換やトイレ介助、オムツ交換を行います。

    夜勤者は交代で仮眠を取ります。

    午前1:00~2:00 巡視

    体調不良者は特に気をつけて巡視します。必要に応じて体位交換やトイレ介助、オムツ交換を行います。

    午前4:00~5:00 バイタル測定

    体調不良者のバイタルチェックなどを行います。必要に応じて体位交換やトイレ介助、オムツ交換を行います。

    午前6:00 起床

    起きている人から順番に起床介助を行い、起こしていく。

    午前7:00~8:00 朝食準備(8時間夜勤は退勤)

    早出職員と一緒に朝食の準備を始めます。

    午前9:00 引継ぎ、記録の整理

    夜勤者は日勤者へ申し送りを行います。引継ぎ終了後は記録などを整理します。

    夜間の記録は漏れがないように2重で確認をしましょう。

    午前10:00 16時間夜勤の退勤

    引継ぎや記録の整理が終われば退勤できます。

    緊急時の対応

    各事業所で緊急時のマニュアルを作成しており、まずは慌てず、勤務する職員でできることを行います。あわせて看護師へ連絡し、今後について指示を仰ぎます。

    介護施設では看護師が夜勤に入っているところは非常に少なく、オンコール体制が多いです。そのため、当番看護師へ連絡を取り、利用者様の安全を最後まで確保したいですね。

    夜勤のメリット・デメリット

    夜勤は身体的な負担が大きいと言われながらもメリットが大きく、人によっては夜勤専従という働き方を選ぶ人がいます。それではメリット・デメリットについて具体的に考えていきましょう。

    メリット1 夜勤手当が大きい

    同じ時間の勤務をしても深夜の時間に勤務する場合、夜勤手当や割増賃金がもらえる分をメリットとして考える人は多いです。

     

    たとえば、

    時給1,000円で働いている場合

    通常の時給は1,000円で8時間働くと、1,000×8時間=8,000円になります。

    同じ時給1,000円で16時間夜勤を行った場合

    午後4:00~午前10:00まで(休憩・仮眠2時間)時給1,000円で働いた場合、勤務時間は16時間です。午後10:00~翌朝午前5:00までの7時間は25%の割増賃金が発生します。

    日給を計算すると、

    <時給の内訳>

    9時間分は時給1,000円、7時間分は時給1,250円となり、

    1,000(円)×9(時間)=9,000(円)

    1,250(円)×7(時間)=8,750(円)

    9,000(円)+8,750(円)=17,750(円)

     

    夜勤手当がない施設であっても、1回の日給は、17,750円になります。昼間働く倍以上の賃金増加が見込まれます。

    メリット2 業務が少ない

    利用者様は寝ている時間であるため、仕事の流れを見てもらうとわかるように、必ず行わなければならない業務は少ないです。業務量の多い、入浴などはすべて昼間行われており、夜間帯は安全のための巡視、排泄介助が中心となります。落ち着かない利用者様や急変が起きた場合、勤務者が少ない分、負担が大きいときもあります。一方で決まっている業務は少ないため、通常時は負担が少ないです。

    メリット3 16時間勤務の場合、夜勤明けがあり、負担が軽減されている

    2交代制の場合、夜勤の勤務時間は16時間となり、勤務日の翌日は夜勤明け、翌日は急な予定がない限りは休みになります。一方で3交代制の場合、夜勤であっても勤務時間は8時間です。勤務明けの日は休日として取り扱われることが多いです。

     

    【具体例】
    <2交代制勤務>
    1日目 2日目 3日目 4日目
    早出 夜勤 明け 休み
    <3交代制勤務>
    1日目 2日目 3日目 4日目
    夜勤 休み 日勤 早出

    デメリット1 昼間の業務より責任がある

    勤務者が少ない分、1人の介護職員で見る利用者様の数が多く、責任はあります。また夜間帯は急変が起こりやすいため、介護職1人ひとりの観察力が求められます。

    デメリット2 1人で夜勤をすることがある

    夜勤の職員配置が決まっており、フロアに自分1人しか残らないという事態が起こる場合があります。たとえば、厚生労働大臣が定める「夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準」によると、25名以下の従来型特別養護老人ホーム、ユニット型特別養護老人ホームでは2つのユニットで1人、グループホームは1ユニットごとに1人、小規模多機能型居宅介護事業所では1人以上という規定になっています。現状として人手不足もあり、基準以上の職員を配置することができず、以上の施設では、精神的にも身体的にも負担が大きい1人での勤務になっています。

    デメリット3 変則勤務のため体調を崩しやすい

    夜勤だけでなく、早出、日勤、遅出など変則的な勤務を続けていると、なかなか身体の疲れが取れず、体調を崩しやすいことがあります。夜勤の場合、脳や身体を休める時間に働く形になります。すべての人にあてはまるわけではありませんが、体内時計にズレが生じて身体の不調を訴える人もいるのは事実です。長く続けるためには、休むときはしっかり身体を休めて、自分なりの生活リズムを整えることが大切と言えるでしょう。

    介護職として夜勤を続けていくにあたって

    夜勤は割増賃金や夜勤手当がつくため、給与面でメリットがあり、夜勤専従で働く人もいます。同じ仕事をしていても1回あたりの賃金が高いため、働く日数が少ない割に収入は安定します。一方で決められた業務は少ないが、身体的、精神的負担が大きいと思う人が多いのも夜勤です。

     

    夜勤のメリットやデメリットをしっかり理解して自分のライフスタイルに合う仕事なのか見極めることも大切です。やってみたけどだめだった、しんどいから続かないでは、よい結果は生まれません。不安なく安心して働けることが大切であり、健康で仕事が続けられると言えるでしょう。

     

    【参考】
    労働基準法のあらまし
    厚生労働省
    「夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準」

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