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    介護主任(介護リーダー)とは?介護主任の仕事内容、必要な能力、給与などを解説

    ぴったりな仕事を探すには 就活の豆知識 就職・転職 資格 コラム 2019/11/14

    福祉に限らず、職場では役職名は異なりますが、部署ごとに現場をまとめる存在として主任が配置されることが多いと思います。介護の事業所においても利用者様の介護に加えて、介護職員間の調整役として介護主任がいます。この記事では、介護主任の役割、仕事内容、必要な能力、給与待遇などについて解説していきます。

    介護主任とは

    介護主任とは、介護職員のリーダー・まとめ役です。介護主任の役割、仕事は多岐にわたります。まずは介護主任の役割から解説いたします。

    役割

    介護現場のリーダーであり、介護職員間の調整役としての役割があります。いつ、どんなときでも安全に介護が提供できる、介護職員側も安心して働ける環境整備など利用者様だけでなく、働く職員の環境を考えることも介護主任の大切な役割となります。

    業務内容

    介護職員として毎日の介護業務に加えて

    ・利用者様1人ひとりに合わせた介護ができるように現場の調整

    ・家族との連絡調整

    ・介護事故の連絡、報告、事故対策

    ・職員の育成や指導

    ・フロア(ユニット)のマネジメント

    ・勤務表の管理

    ・新規利用者様との面談

    ・介護実習生の受け入れ

    ・施設内会議、委員会への参加

    ・職員へ伝達事項の周知

    ・ボランティアの受け入れ

    ・記録物の管理

    など業務内容は多岐にわたります。

    必要な経験や資格はあるのか?

    経験年数の決まりはありませんし、経験が長いからといって誰でも介護主任になれるわけではありません。役割や業務内容から考えて介護主任は、介護職員としての力量が問われます。一方で2019年10月より介護職員等特定処遇改善加算が始まりました。新しい加算は、「技能・経験を持ったリーダー級の職員」の処遇改善を目的として創設されています。厚生労働省では「技能・経験を持ったリーダー級の職員」を勤続10年以上の介護福祉士を基本としているため、今後、介護主任になるためにはこれに近い形になると予想されます。

    給与や手当について

    厚生労働省による「平成30年度介護従事者処遇状況等調査」結果によると、介護職員の平均給与額は、300,970円(平均勤続年数7.6年)となっています。介護職員等特定処遇改善加算でいわれる「技能・経験を持ったリーダー級の職員」(10年以上)の場合、334,140円です。一方で手当は施設によって異なります。一般的に介護福祉士など国家資格に対して資格手当をつけている施設が多く、無資格者と区別を図っています。また主任手当は毎月10,000円前後、もしくは基本給の10%程度が実態です。

     

    介護職全体の給与・年収については、「介護職の給与・年収を解説!資格の有無や役職などによってどれくらい変わる? 」でも詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

    介護主任に必要かつ求められる能力

    毎日一般の介護職員と同じように日常の介護業務に就きながら主任としての業務があり、多忙な介護主任に求められる能力には以下のようなものがあります。

    冷静な判断力

    介護主任には、常に冷静かつ公平な判断力が必要です。理由は、日々の業務の中で介護事故、突然の病気など予測できない事態が起こった場合、慌ててしまいがちだからです。しかし慌てて何かが解決できるわけではありません。その時、利用者様にとって一番の対応を取ることが私たちにできることです。どのような場面であっても介護士はもちろんですが、特に介護主任には冷静な判断が求められます。

    コミュニケーション能力

    言葉で相手に伝える、自分の思いを伝えるなど、介護職員間の調整を図るためにコミュニケーション能力が必要です。介護職員の中にはコミュニケーションが苦手な人もいます。介護職員の育成や指導をしていく中で職員が苦手としているところを助けていくことが大切です。また介護主任から何に対しても否定的な言葉や行動が現れると、他の介護職員の士気が下がってしまいます。

     

    たとえば、新しいことを始めるのは誰でも大変です。「○○を始めてもうまくいかない」「職員が少ないのに業務が増える」「無理だ」と言われてよい気分の人はいません。状況にもよりますが、介護主任は明るく、前向きな発言を心がけましょう。できないことをできるというのではなく、どんなことがあってもここで頑張ろうと思える言葉を発することが大切です。

     

    コミュニケーション能力で大切になってくるのが報連相です。いろいろな場面で求められますが、報告がないから困るという前に自分は介護主任として報連相ができているか、自分自身に問いましょう。報告をしたつもり、連絡をしたつもり、相談をしたつもりになっていないでしょうか?主任として自分自身を振り返るとともに、部下の手本となるコミュニケーションが図れているかを考えましょう。

    リーダーシップ・統率力

    介護主任には、部下の意見を聞いて共感しつつ、職員全体が納得できるリーダーシップが求められます。単にやることを指示するだけでは誰もついてきません。自分が率先して動くことがリーダーシップなのです。また何のために必要なことなのかを明確にし、最後まであきらめずに取り組む姿勢、新しいことを始めるチャレンジ精神などを持つことで現場を然るべき方向に導くことができるのです。

    指導力

    部下を育てる立場にある介護主任には指導力も求められます。リーダーシップと同様に部下に指示するだけでは指導とはいえず、強制になってしまいます。職員がついていきたいと思える指導を目指しましょう。

    マネジメント力

    同じ介護をしていく上で職員が同じ方向を向いて介護に取り組めるマネジメント力が必要です。職員がバラバラに動いていては、利用者様が求める介護を提供することは困難です。また職員間で「あの人は○○をしてくれたのにやっていない」「○○しないなんて困る」など不平不満が出てきます。介護は人と人とが支え合って初めて成り立つものです。お互いに支え合える環境を整えるマネジメントが求められます。

    信頼される人望

    部下から信頼される人になりましょう。信頼は1日で成り立つものではなく、毎日の積み重ねによって得ることができます。「この人についていけば間違いない」「わからないことはこの人に聞こう」「○○を見習いたい」など仕事の中で手本となるような行動をとることが信頼される人望の獲得につながります。

    うまくいかないときの対処法

    みんな同じ人間なので介護主任だけが特別ではなく、ものごとがうまくいかないことも多々あります。大切なのは、うまくいかなかったと嘆くのではなく、うまくいくように対処するにはどうしたらよいかを考えることです。

    利用者様との関係

    お互いに感情を持っているため、介護する側がよいと思って行ったことが介護を受ける側にとっては迷惑だったということもときにはあります。そんなときは自分の感情を押しつけるのではなく、利用者様と少し距離を取って冷静にできごとを振り返りましょう。その場では自分が一番正しいと思ってしまうことであっても時間を置いて冷静に考えると、無理する必要はなかったということも多いです。介護をしている身近な存在ではありますが、入所者全員に同じことができるわけではありません。少し距離を取って利用者様にとって大切なことが何なのかを考えることが介護主任として大切です。

    職員に指示が伝わらない

    伝わらないという前に介護主任として伝える努力をしているかが問題です。申し送りで伝え、ノートに書いて、出勤ごとに話をしているのに何で伝わらないのと思うかもしれませんが、理解しやすい、取り組みやすい指示を出せているでしょうか?人は目的や理由もなく、ただやれといわれてもやるのはそのときだけですぐに忘れてしまいます。それは何でやらなければいけないかが判らないからです。指示と合わせて、なぜそれをやる必要があるのかを説明しましょう。同じ指示であっても目的や理由がわかるか否かで人の印象は全く異なります。相手に伝わる方法を取ることが一番の対処です。

    他職種との連携

    介護職員だけで利用者様を支えることは難しいため、他職種と連携してはじめて利用者様の求める生活を支えることができるのです。お互いに情報のやり取りができないと利用者様に迷惑がかかります。たとえば、介護職員が排便記録をつけ忘れてしまった結果、看護師は排便がなかったと思い下剤を与薬し、利用者様が下痢になってしまうなど連携不足から体調不良を引き起こす要因になりかねません。会議だけの報告では伝わらないことも多いため、他職種とは特に報連相を意識することが大切です。

    介護主任としてのやりがい

    介護主任は、介護以外の業務も多いため、大変と感じるかもしれませんが、部下に信頼され、自分についてきてくれる人がいることはやりがいにつながります。その他は以下のようなことがあげられます。

    魅力ある職場づくりの実践

    人と人が支え合って介護の仕事が成り立つため、介護主任として日々の介護以外に現場での働きやすさ、働き方、組織力、人の能力などを考え、実践していけることに魅力を感じることができます。働きやすい職場にするために何ができるのかを考え、部下とともに成し遂げる達成感と充実感を得ることができます。

    介護職員の調整役

    職員がたくさんいると、気の合う人もいれば苦手な人もいる中でいろいろな場面で橋渡し役となり、頼りにしてもらえることはやりがいにつながります。コーディネーターは公正を保つ必要があります。Aさんが言ったことに賛同し、Bさんが言ったことにも賛同では八方美人なだけで調整ができていません。どちらが正しいではなく、どちらともが歩みよれる調整力が大切であり、これらがうまくいったときにやりがいを感じるでしょう。

    部下の育成とともに、自身を振り返ることができる

    最初から介護主任だった人はいません。自分で経験を積んできたからこそ、現在に至っているのです。自分のキャリアに自信を持つことはプロ意識を持って働くことと同じです。これから育てていく人に、自分が成功や失敗から学んできたことを伝えられることは大きいやりがいです。今まで経験したよいことから悪いことまで、すべて部下に伝授することで自分も振り返ることができ、また部下も学んでもらえる、その教育が担えることは自分の存在意義が意識でき、大きなやりがいにつながります。

    最後に

    介護主任は大変な役職です。介護職に限らず、どの業界も「リーダー」という立場の人間はみんなそれぞれ苦労があることでしょう。

    リーダーがいないと組織は成り立ちません。組織がしっかり成り立ち機能してはじめて、お客様により良いサービスの提供ができるのです。

     

    介護主任が大きな責任を背負い、多くの業務をこなすことで、現場のスタッフの働きやすさ、利用者様の快適な生活を作り出しているといっても過言ではありません。責任感、目的を達成するために率先して行動したい、仕事に対して大きなやりがいと誇りを持って取り組みたいと考える人は、是非とも介護主任を目指してみてください。

     

    【参考】
    厚生労働省
    「平成30年度 介護従事者処遇状況等調査」

     

    静岡県健康福祉部福祉長寿局介護保険課・介護指導課
    「介護サービス提供事業所 給与規定参考例」

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